読書記録3

11、エコゴコロ 環境を仕事にした女性たち

☆☆☆☆

「環境」を切り口に起業したり、企業内で活躍していたりする、女性9名が紹介されている。仕事に「大義」を感じながら打ち込めることは、とても素晴らしいことだと思う。
私が起業する際に扱いたいのは、環境か、女性の抱えている諸問題か、幼い子供たちの教育か。
どれかだと、ぼんやり意識しているのでとても興味深く読んだ。

すぐに参考に出来そうなのが、プランタン銀座の例と、尊敬してやまないダイエー副会長の林文子さん。「小売」という一見「エコ」からはかけ離れている業種でも、もう避けては通れない。そうなのだ。百貨店としてより心地良いライフスタイルを提案することや、消費者代表として「いいものはいい」と提案することなら、私の働くお店でもきっとできる。



12、ゴールドラッシュの「超」ビジネスモデル  野口悠紀雄

☆☆☆

19世紀のカリフォルニアで起きたゴールドラッシュを紐解くことで、過去に学び、現在のシリコンバレーで起きている「IT」というゴールドラッシュについてより先見的に見よう、とする姿勢がうかがえる。
興味深かったのは、時を越えて、奇しくも同じ場所で起きた熱狂的な革新が「スタンフォード大学」という今では名門中の名門である大学でつながっていること。

19世紀ゴールドラッシュ時の鉄道王、ビッグフォーの一人であるリーランド・スタンフォードが作った大学が、いまやITの寵児を続々と生み出しているのだ。

歴史にも、ITにも疎い私にはちょっととっかかりにくかったのだが読み進めるうちに引き込まれていくのは、さすが。

じゃあ日本はどうしたら良いの?なんてこともしっかり最後に書いてある。ただし、この提言を「日本の若者」が読まないことには始まらないのだ。

書いてあることから学べるのは、「金」を手に入れたものが成功者ではないということ。
時代を変えるのは「一見」向こう見ずな若者だということ。(ただし本当にただ向こう見ずだけではいけない、もちろん。)
国家を変えていくのは「国の改革」でお膳立てをすることではなく、とどのつまり個人の力にかかっているということ。

日本は乗り遅れているのだ。そして今や国力がガクンガクンと音を立てて落ちていくことは、目に見えている。

そのことに危機感を抱いて行動する優秀な人は、いったいどのくらいいるのだろう。


「総力」で世界と勝負していた日本の「個の力」を養っていくにはどうしたらいいのだろう。

優秀でない私も、危機感くらいはもっている。ならば勉強して、力をつけなければいけない。

いろいろと考えさせられた。